山口新聞 2019年7月12日(金) 東流西流③「不愉快だけど大切!」
不愉快だけど大切!
不愉快だけど大切なもの。その代表格は不安と痛みでしょう。あんな不愉快なものが何故あるのだろうと思ったことはありませんか。ですが、もし痛みという感覚がなければ、歩いていて釘を踏み抜いても気がつきません。これはとても危険なことです。
不安感も同じです。「不安は安心のための用心(森田正馬)」という言葉があります。不安感は実生活上で何か危険な事が近づいていたり、何かがうまくいっていないことなどを、私たちに教えてくれる大事な感情なのです。不愉快ですが、安全を保つために、生存上、どうしても必要だからあるのです。
脚下照顧という禅の言葉があります。不安を感じたときには、心の中よりもむしろ足元、すなわち現実の事実をよく見て、実生活の中にある不安の元を断つ努力をしていけば根本解決に繋がります。気になることを紙に書き出し、大きな問題は、いくつかの小さな課題に分解し、その一つ一つを、これは誰に相談すればよいか、どう処理するのがよいか検討してみます。一人で悩まず信頼できる人に相談することも大切です。児童生徒さんでしたら、不安を感じたときには、先生やスクールカウンセラーに相談してみましょう。きっと力になってくださると思います。 (周南市、とね臨床心理士事務所代表)
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