カウンセリングオフィスZEN > お知らせ&ご案内 > ●第3回日本ホリスティック教育/ケア学会(平成元年6月23日~24日、天理大学会場)で事例報告を行いました。その発表要旨を掲載します。

●第3回日本ホリスティック教育/ケア学会(平成元年6月23日~24日、天理大学会場)で事例報告を行いました。その発表要旨を掲載します。

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●第3回日本ホリスティック教育/ケア学会(平成元年6月23日~24日、天理大学会場)で事例報告を行いました。) その発表要旨を掲載します。

 

「マインドフルネス」の第Ⅳ領域「教育・文化活動モデル」による、新しい「マインドフルネス・実践プログラム」の提案

 

刀根 良典(とね臨床心理士事務所)
髙木 浩史(下関リハビリテーション病院)
松沢 妙映(コスモ歯科クリニック)
門脇まゆみ(フラワーショップCha Cha Do

  近年、我が国においても高い関心を集めている「マインドフルネス」は、筆者(刀根)の見るところ、
①医療モデル、
②ビジネスモデル、
③宗教モデル、
という大きく異なる3つの領域が混然とした状態のまま、世の中に広がりはじめているように思える。

 同じ「マインドフルネス」でも、この3つは目的が大きく異なっている。
そのため、油断すると、教える側、学ぶ側の双方にミスマッチが起こりやすく、瞑想会に参加することで、逆に迷いや悩みが深くなってしまうという、いわゆる「瞑想難民」を生んでしまう結果となりはしないか、ということも危惧される。

そこで、自分はどのモデルを行っているのかということを、教える側も学ぶ側も、明確にした上でマインドフルネスに関する研修会を実施・受講する方が、間違いが少なくなるのではないかと思い、今回の提案を行う。

 ここで述べる①医療モデルとは、カバットジンのMBSR(マインドフルネス・ストレス低減法)、シーガルらのMBCT(マインドフルネス認知療法)等、うつ病、不安症、ストレス性疾患、等への治療法として知られているプログラム群やそれを模したものである。②ビジネスモデルは、当初、Google、yahoo、アップル等の有名IT企業で実施され、次第に他企業にも広がり始めているプログラム群である。③宗教モデルは、マインドフルネスという名称で寺院や僧侶により指導が行われているものである。

 それぞれ長所はあるにしても、


①医療モデルに関しては、瞑想指導者が医師の指示を受けないで治療を目的に実施した場合、関係法令に抵触する恐れが出て来る。


②ビジネスモデルでは、将来、マインドフルネスが誤解して受取られ、ビジネスに成功するための能力を開発する方向に偏ってしまった場合、人間疎外を深めてしまうことにもなりかねない。


③宗教モデルでは事実よりも、誰が云ったのか、開祖が語ったことなのか、何の経典に書いてあるのか、等々が真偽を判定する根拠となりやすく、科学性が失われてしまいやすい。加えて、宗教となると公立学校等の公的機関では実施できない。このような問題点も考えておかなければならないだろう。

 これらの事柄をふまえた上で、今回の発表においては、①医療モデルでも、②ビジネスモデルでも、③宗教モデルでもない、第Ⅳの領域である「教育・文化活動モデル」による「マインドフルネス実践プログラム」を提案するとともに、演者らが実践した事例のいくつかを紹介したい。

第Ⅳの領域である「教育・文化活動モデル」による「マインドフルネス」は、憲法によって保証された「学問の自由」に基づいて展開される。


目指すところは、教育基本法に述べられているところの「人格の完成」である。
したがって、メンタル不調の治療でもなければ、宗教的な悟りや法悦でもなければ、ビジネスの成功でもない。

第Ⅳの領域である「教育・文化活動モデル」による「マインドフルネス」は、人格の調和的発達をサポートすることを主たる目的として行われる。そのため、ホリスティック教育とも共通点が多いと思われる。

 

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